Burning Run Air
ある日のこと、韓国留学中の娘から、済州島で開催されるBurning Run Airという聞いたこともないランニングイベントのお誘いがあった。レースじゃなくてFUN RUNイベント。それもたったの8km。
ランニングなんかやりそうになかった娘が何故か韓国で走り始めた。ソウルのランニングクラブで走ってるらしい。ランニング的には物足りないが、娘と二人旅なんて初めてで最後かもしれないので誘いに乗ることにした。
4月26日
成田から直行便で済州空港へ。雲の上に見える山は漢拏山(ハルラサン、かんなさん)という済州島にある韓国最高峰(1947m)の山だ。
成田から2時間半ほど、あっという間に済州島に着く。ソウルから国内線で来た娘と空港で合流。
空港からタクシーで1時間弱。北東の城山へ向かう。
ホテルにチェックインしてまずは遅い昼ごはん。小ぶりのアワビや貝の入った鍋。韓国らしい海鮮鍋。マシイッソヨ。
食事の後、タクシーを飛ばして近くの海岸へ行く。最近人気のスポットらしい。
あいにくの曇り空で、なおかつ寒い。それでもいい感じの海岸。「韓国の湘南」と勝手に命名。
寒いのでCafeに入る。
窓から見る海が素敵。
海岸には海を眺めるCafeがたくさん立ち並ぶ。去年の12月にソウルに行ったときもCafeがたくさんあった。韓国は空前のCafeブーム。日本よりCafe密度高い。
ホテルに戻るころには陽が暮れて夜になる。
夕飯に出掛ける。
韓国で刺身を食べるのは20何年かぶり。実は会社入ってすぐ鉄鋼関係の仕事で何度も韓国を訪れたことがある。その時はよく食べた。日本ではマグロのトロみたいに脂がのった刺身が旨いのだが韓国の刺身は淡白。辛味噌のせてサンチュに巻いて食べたりする。
4月27日
一夜明けて6時起床。ランニングイベントは午後なので午前中に近くの城山日出峰へ。
麓から見ると急峻な岩山。登るのが大変そうに見えるけど往復50分らしい。よく整備された遊歩道を歩くとだんだんと傾斜がきつくなる。しっかりとした階段があるので山登りって感じでもないが。ほどなく山頂に着く。
なかなかの絶景。山頂は火山のカルデラの縁にある。お鉢は緑の草原になってる。外から見た山の荒々しさと火口の大きさからしてかなり激烈な噴火だったのだろう。
下山道は登山道とは別にある。
急峻な斜面も立派な階段があって楽々と下山。
下山後は磯の方へ降りてみる。
侵食が進んで独特な地形。磯もなかなか良い。
その後、城山日出峰を見上げるcafeで朝食。
イベントは14時から受付で15時スタートなので近くの食堂でゆっくりお昼ごはんをいただく。
へジャンクというスープ。「胃腸を醒ます」という意味らしい。しかし、走る前に山登ったり、cafe行ったり、韓国料理食べたりで走りにきたの忘れそう・・・
ようやくイベントのスタート時間がやってきた。
海外で走るの初めて。
もちろんワラーチで。
他にワラーチの人は・・・いない。
日本と違って関心も薄いようで声を掛けられることもない。ちょっと寂しい。でも声掛けられても何言ってるかわかんないのでそれはそれで良かったかも。
そしてスタート!
タイムの計測もないのでダッシュする人もなく、超ゆるゆるで走り出す。
朝登った日出峰を見ながら広々とした歩道を走る。
距離短いので水とエナジードリンクしかないけど一応エイドもある。
娘のソウルのラン仲間も参加していて写真を撮ってくれた。
韓国の人は集合写真が大好き。
たったの8kmだからゆっくり走ってもあっという間にフィニッシュ。
娘にすれば8kmとてチャレンジ。最後までしっかり走って偉い!(親バカ)
夜は娘のラン仲間と一緒に打ち上げ。
昔は仕事で韓国に来て仲良くしてもらったの思い出す。当時は韓国の人が日本語を話してくれたので会話に不自由なかったけど、今回は娘の通訳頼み。皆さん娘より歳上のサラリーマンだけど娘が何ら不自由なく楽しそうにハングルで会話してるのを見て安心した。
料理は鮑、海老、蟹が山盛り入った贅沢な海鮮鍋。
マシイッスムニダ。
4月28日
イベントは終わったけど旅は続く。
朝から近くの牛島(ウド)へ船で渡る。
15分くらいで牛島上陸。
港にはレンタルサイクル屋さんが立ち並ぶ。電動自転車だ。
ライセンスは要らないようなので借りることにする。2時間ほどで牛島を一周できるらしい。
海岸沿いの道は車も少なくサイクリングロードのようで走りやすい。
ペダルを踏むと電動アシストで加速する。最初はちょっとびっくり。しばらく走ると慣れてきた。坂道も力要らずで楽チン。
白砂のビーチだが砂じゃなくて貝殻みたい。
高台から城山日出峰を望む。
一周終わって城山へ戻り昼食。済州島名産の黒豚のオギョプサルをいただく。サンギョプサルは3枚バラだけど「オ(五)」とは皮とカルビの2層が加わる。サンギョプサルより少し上等。
ハサミでジョキジョキ。
しっかりと火を倒しても柔らかくて美味しい。
マシイッソヨ!
この後、済州空港までタクシーで戻る。空港で娘と別れ成田へ。
こうして娘との二人旅が終わる。
たいして走ってないけど、走ってなかったらこんな機会もなかったと思うと走れることにあらためて感謝!